風の色、海の色、バルセロナ色

バルセロナからの気ままな風。
まいまい探し
久しぶりに雨。これで山火事の心配がやや薄らぐ。しかし夏は長い。雨上がりには恒例の「カラコレス(蝸牛)採り」の人が、スーパーの袋を手に野原に出没する。今朝も散歩の帰りに何人かいた。猟犬の訓練の傍ら採っているおじさんたちも。7月になると新しい猟シーズンの為の訓練が始まるのだ。8月15日、聖母マリア昇天祭の日に、何故か1日だけ猟が解禁となり、後は11月から本格的な猟シーズンに入る。毎朝我々の前に飛び出してくるウサギたちが、哀れな標的だ。



カタルーニャはカラコレスをたくさん食べる。トマトソースで煮込んだり、鉄板焼きにしたり。無論パエジャにも入れる。私はこれはフランスで言うエスカルゴとは別物だと思っていたら、そうではないらしい。

今朝のニュースで、大阪でかたつむりが大量発生し、駆除活動をしている様子が出ていた。外来種でその名も「ヒメリンゴマイマイ」と、なんとも可愛い名前だが、農産物に被害が出るので輸入は禁止されているそうだ。そしてこれはエスカルゴの一種だという。まさしくスペインで言う「カラコレス」である。

何が違うのかといえば、食用として売られている「エスカルゴ」はブドウの葉や穀物を餌に養殖されたものであり、この「ヒメリンゴマイマイ」は勝手に繁殖していて何を食しているか分からない、という点だ。TVニュースでは、駆除の後調理をされたものを試食しているシーンがあり、子供たち全員が「まずいっ!」と呻いていた。さもありなん。

野原で採っている「カラコレス」も同様であり、何を食べているか判らない。こちらでは1週間小麦粉だけを食べさせてお腹の中をきれいにする。もしくは野原にある香草(ウイキョウなど)を与える。そして湯がくのだが、湯がき方も水から弱火でトロトロと湯がく。決して熱湯だのにいきなり入れ、殻を固く閉じさせるような真似をしてはならない。これが下ごしらえで、この間出てくる粘液を丹念に灰汁すくいする。それから鷹の爪を効かせたトマトソースで煮込んだり、パエジャに入れるのが一般的な食し方。エスカルゴの様にソースを詰めて鉄板にざばっと並べて焼く方法もある。おフランスの様にエスカルゴ用鉄板とか、こじゃれた事はしない。あくまでも豪快な野の食し方である。

カタツムリ入りパエジャ

私はカタツムリ入りパエジャは結構好きだが、殻付きなので食べる時は殻の破片に気をつけないといけないのが難。気色が悪いと、あたかもゲテモノ食いのように言う人もいるが、サザエだって田螺だって同じ様なものだ。これは良くてそれは悪いというものではない。ただ自分が食べたいか食べたくないかだけの事であろう。因みにスペインではカタツムリは何故か鶏肉屋さんで扱っており、最近は下処理済みのものが水煮パックで売られていて人気がある。何故鶏肉屋なのか、誰に聞いてもその理由を知らないが、養鶏屋さんが片手間でカタツムリの養殖もやった、という辺りが案外ルーツなのではなかろうか。

大阪の方、ぜひ食してみて下さい。小麦粉だけを1週間、逃げないように蓋をお忘れなく。友人は藤のバスケットに入れていたら蓋を持ち揚げられて、みんな逃げたと言ってました。ま、蛸みたい。
| るな | 美味しいもの、見ぃつけた! | 19:23 | comments(0) | trackbacks(0) | -
春の味、アスパラガス
野生のアスパラガス

雨が降り続いたので、アスパラガスがまたニョキニョキ。いつもはこれでトルティージャ(スペインオムレツ)を作るのだが、クラブのネギ焼き大会のおり、ダル友のジェマがトマトとアスパラのソースを教えてくれたので、後日早速作ってみた。アスパラガスの野生味とフルーツトマトの濃厚な味が絶妙。

作り方はいたって簡単だが、肝心なのは野生アスパラガスのほろ苦さと、トマトの濃厚さなので、日本で同じ味は出ないかもしれないけれど、参考までに。

アスパラガス
完熟トマト(お薦めはパン・コン・トマテ用につらさげて保存するタイプ)
塩、オリーブ・オイル

1.トマトは皮をむいてざく切り。

2.フライパンにオリーブオイルをたっぷり入れ、弱火で香りを出し、トマトを煮込む。

3.この間にアスパラガスを1儖未縫櫂ポキと折り、トマトと一緒に煮込み、中火で好みの濃度に煮込む。塩で調味。

4.深めの器に入れ、フランスパンにソースを絡めながら食べる。


これはこれで美味しかったのだが、息子がこれはスパゲティ用にニンニクを入れてソースにしてもいいんじゃないかと言うので、2度目に作ったのがこれ。

アスパラガスのトマトソース

ニンニクのみじん切りをじっくり炒める手間が加わったくらいで、後は同じ。で、こちらの方が断然美味しかった! スパゲッティによく絡ませて頂くと、野生のアスパラの味が口中に広がる。このほろ苦さがいい。

今日は主人がたくさん収穫してくれたので、夕食にトルティージャで頂く事に。スペイン人にとってお袋の味とはトルティージャとマカロネスだとか。トルティージャはジャガイモが定番だが、タマネギ入りやらほうれん草、アーティチョーク入りもあって、バリエーションは豊か。ちょっとしたランチにはぴったり。

今日はシンプルに春の味、アスパラガスのトルティージャ。
| るな | 美味しいもの、見ぃつけた! | 04:13 | comments(0) | trackbacks(0) | -
キノコの季節がやって来た! その5
パンパス

待望の雨。ほぼ2ヶ月ぶりのまとまった雨が降ったのは、12月の6日から始まる5連休の初日。一時激しい雨が降り、キノコ菌と一緒になって喜びました。雨の降った2,3日後にまず出て来るのが今日のキノコ、Pampas パンパスです。今朝は早速収穫してきました。

学名は「Lepista nebularis」 森の中の窪地に群生し、8〜20cmにまで成長します。湿気が好きなので成長が早く、少し時期を逃すと大きくなり過ぎ、虫が付きやすいのが難。傘は中央部分がやや色が濃い目、傘の裏も軸も白く、独特な優しい香りがする。

意外に食べられる事を知っている人は少なく、私たちの地元ではパンパスと呼んでいますが、食べない地方もあるそう。私は毎年キノコシーズンに会う地元のご夫婦から教わりました。奥さんが「群生してるからひとつ見つけたら大丈夫よ。私は毎年瓶詰めで保存するのよ」と、とても親切に教えて貰いました。

香りが良く、肉厚で癖のない味。癖がないので鍋に良し、マリネに良し。傘の大きく開いたものは適当な大きさに切ってから、さっと湯がいて瓶詰め保存に。小ぶりのものは冷凍しておけば、そのまま鍋に使えます。

さぁ、今夜はこのキノコをたっぷり入れて鮟鱇鍋と行きますか。近海物の鮟鱇なら肝付きで売られているのが普通なので、あん肝入りの濃厚な鍋が楽しめるかな。
| るな | 美味しいもの、見ぃつけた! | 18:16 | comments(0) | trackbacks(0) | -
キノコの季節がやって来た! その4
死者のトランペット

いつまでも気温が高いせいか、キノコはちょっとこのところ出が悪い。もう一雨降って、その後気温が下がってくれると期待できそうだけど。例のTV3のキノコ番組のせいで、週末に森に入る人が多すぎるのですが、どうも根こそぎ収穫する卑しい根性が丸出しのような。ちょっと悲しい。

さて今日のキノコは「Trompeta de los muertos」 学名は「Craterellus cornucopioides」 その黒い色と姿から「死者のトランペット」と呼ばれています。少し湿気のある谷沿いの斜面に生えており、横にはあまり広がらず縦に群生しています。

肉厚で噛み応えがあり、他のキノコと一緒にニンニクとオリーブオイルで炒めて食べるのが一般的のようですが、私のお勧めは何と言ってもキノコシチュー。最後にパルメザンチーズをすりおろして入れると、さらにコクが増して美味しい。またクリーミィな味に合うので、クリーム系スパゲッティもお勧め。

割りに水分の少ないキノコなので、保存は乾燥が適しています。しっかり干しておくと嵩も小さくなり、虫も付かないので、密封しておけば数年は持ちます。
| るな | 美味しいもの、見ぃつけた! | 10:53 | comments(0) | trackbacks(0) | -
キノコの季節がやって来た! その3


今年のバルセロナは10月の下旬だと言うのに気温が高く、連日25度あたりまで上がっており、キノコ前線の降下が遅れ気味。例年なら既に我が森も収穫最盛期のはずですが、もうひとつと言うところ。でも今年は8月から雨が順調に降っており、何処でもキノコの当たり年だとか。これから11月下旬に向かって期待できそうです。

今朝は今年初物の「カマグロック」が収穫できました。カマグロックとはカタラン語で「黄色い足」、軸が鮮やかな黄色をしているところから付いた名前だと思いますが、他の地方では「トロンペタ・アマリージャ(黄色いトランペット)」と呼ばれているみたい。学名は「Cantharellus Lutescens」 雑木林の中に、畑と言えるほどに一面に群がって生えています。

セプやロベジョンなどのようにレストランなどで扱われる事はなく、どちらかと言うと庶民的なキノコと言えるかも。キノコ入りトルティージャ(オムレツ)にぴったり。私は掻き揚げ風のてんぷらにしたり、あんかけ豆腐、炊き込みご飯にしたりと、和風テイストに良く使います。収穫期は長く、昨年は2月になってからもまだ採れました。最も森を熟知していればこそですが。

私の保存法は少し甘辛く煮て瓶詰め、もしくは冷凍保存に。先日市場では乾燥したものを売っていました。お店のおじさんに聞いたところ、ロベジョン以外は何でも乾燥保存できるとか。ロベジョンは硬く筋張ってしまうので駄目だとの事。たくさん採れたら新聞紙に広げて、風通しの良い少し高い所に置いて置けばよいとの事。日光に当てると色が焼けるから厳禁とも。さて、これからの収穫に向けて、キノコの収穫かごの手入れでもしておこうかな。
| るな | 美味しいもの、見ぃつけた! | 14:41 | comments(0) | trackbacks(0) | -
キノコの季節がやって来た! その2


10月も中頃になると、市場には様々なキノコが出揃い始めました。カタルーニャにおけるキノコの王様ロベジョンを始め、セプ、カマグロック、トランペタ等など。そもそもヨーロッパは魚にしろ野菜にしろ、養殖技術と言うものが日本の様には進んでおらず、キノコ類ではマッシュルームくらいしか作られてきませんでした。最近はジルコラと呼ばれる、日本のマイタケに近いものや、シイタケの養殖が行われ、この3種類に関しては年間を通じていつでも生が手に入るようになりました。ちなみにシイタケは日本原産、市場でもちゃんとSitakeで売られています。一時期ナメコが出たのですが、あのヌルヌルが好まれなかったのか、直に市場から消えてしまいました。残念。

さて、今回のキノコはセプ。学名が「Boletus edulis」、イタリアで言うボルチーニです。この「Boletus」という言葉は、そのままカタラン語でキノコを意味しています。10月から始まったTV3(カタラン語放送局)の人気シリーズ、「Casadores de boletus(キノコの狩人たち)」は昨年シリーズ1が放映されて大ヒット、植生やら見分け方、正しい採り方などを地元のキノコ採り名人が案内してくれ、しかも最後は名シェフが美味しい料理法まで指導してくれるという、至れり尽くせりの番組。昨年はこの番組が始まってから俄然、週末にキノコを求めて山に入る人「Domingueros」が増えたそうです。Domingueros とは日曜と言う言葉 Domingo から来ていて、日曜に気晴らしをする人たちのこと。この番組は正しいキノコの採取法を紹介して、Domingueros 達から森を守ろうという思いも込められています。

このセプも仲間がいくつもあり、毒性のものは無いようですが、食べるとちょっとピリッとするのがあります。見分け方はまず、軸の色と太さ、そして硬さ。純正セプは軸がずどんと裾広がりに太く硬く、薄茶をしていますが、これが細かったり、グニャンとしていたり、赤みがかった色が付いてたりすると、私たちが呼ぶいわゆる「偽セプ」 また傘の裏側がスポンジ状になっているのですが、そのきめの細かさも純正ならでは。風通しの良い雑木林に良く出ます。大きなものは傘が15センチくらいにも。

まずはこのスパゲッティ・ソースの美味しさ! とろりとしたぬめりと共に少し黄色く色づく濃厚なソース。香りの良さも楽しめます。柔らかめのホワイトソースと絡み合うセプのラザーニャも最高。レストランで出される場合は、にんにくとオリーブオイルで炒めたものがほとんど。その場合は他のキノコと組み合わせても美味しい。

たくさん採れた時は、ソースにして瓶詰め、もしくは冷凍保存。軸を外し、傘とは別にしてから、それぞれ丸のまま冷凍保存。解凍は自然解凍で。薄くスライスしてから日に当てて乾燥保存も。ただしよくよく乾燥させないと虫が出やすいので注意。

昨年は当たり年で、一日で15,6本も収穫したことがあります。今日のお昼は、今朝のダルとの散歩で収穫してきたセプ2本を使ってのスパゲティ! う〜ん、幸せ…。

| るな | 美味しいもの、見ぃつけた! | 19:18 | comments(0) | trackbacks(0) | -
キノコの季節がやって来た! その1


9月に入ると、いつも決まって嵐がやってくるのです。時にそれはピンポン玉の雹を降らせ、収穫直前の葡萄や果物に大きな被害をもたらします。でも、雨はキノコ好きにとってはまさしく恵みの雨。雨の数日後、晴天が続くと森からは発酵する匂いが立ち上ってきます。さぁ、キノコの季節到来!

8月末、ピレネーの山では既にキノコ探しが始まります。山の変わりやすい天候では、午後になると一雨来ることが多いので、鬱蒼とした松林の中はキノコにちょうど良い湿度と気温を保っているのです。キノコ前線は8月末から徐々に標高を下って来て、9月の中頃からは市場に高値のキノコが並びます。このシーズン、山の村では採りたてのキノコを道端で売っていたりして、これもドライブの楽しみ。

スペインの中ではカタルーニャ地方が、最も多種多様なキノコを食べます。南フランスの市場の映像を見ていたら、ほとんど同じようなものを見かけましたが、それも然り。かつて南フランスの一部はバルセロナ王国領だったのです。一部では現在もなおカタラン語(カタルーニャ独自の言語)が伝えられていると言うし、食文化も似通っていて当然な訳ですね。でも、カタルーニャで最も愛されているキノコ「ロベジョン」の姿は見かけませんでした。今日はこの「ロベジョン」のお話。

「ロベジョン」は学名が「Lactarius deliciosus」、日本では「緑青初茸」と言うそうです。松の根元に現れ、9月に雨が多く降ると収穫が多い年と言われます。ロベジョンは血の出るキノコとも言われ、軸を切り取るとオレンジ色の汁が出ます。そしてしばらくすると傘の裏側に緑青を吹いたような、鮮やかな緑の斑点が現れてきます。最も美味しいキノコのひとつで、カタラン人たちが目の色を変えて喜ぶ秋の味覚。いくつか種類がありますが、一番美味しいのは鮮やかなオレンジをしたもの、緑がかった灰茶色のものや、白っぽいものなどがあるけど、これらは少しピリッとします。

食べ方として一般的なのは、たっぷりのにんにくとイタリアン・パセリ、そして塩、胡椒、エキストラバージン・オリーブオイルだけでじっくりとオーブンか、もしくは厚手のフライパンで焼いて頂く。結構時間が掛かります。むっちり、サクリとした歯ごたえ。熱々を頂くと、う〜ん、幸せ!

たくさん採れた時や、カサが割れて崩れてしまった時には、こんな食べ方も。たっぷりのお湯で湯がいて、フレンチドレッシングで和えてマリネに。ちょっとピリ辛なローメインレタスなどと一緒に。

| るな | 美味しいもの、見ぃつけた! | 12:31 | comments(0) | trackbacks(0) | -
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